2010年09月29日 本会議一般質問

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2010年09月29日 本会議一般質問

本会議一般質問についてご報告申し上げます。

都立病院PFI3事業についての提言

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佐藤委員

九月二十一日の所信表明で知事は、東京の地下鉄の、一元化等に関する協議会を通じ、利用者の利便性の向上はもとより、世界に誇る地下鉄ネットワークにふさわしい姿を目指してまいりますと、一元化に言及しておりましたが、私は、一元化の是非を論ずるに当たって、議論を十分に尽くす必要があると考えております。その一つが東京メトロのインフラ更新費用です。

東京メトロのキャッシュ・フローは約千四百億円、一方、都営のキャッシュ・フローは約六百億円であり、その額が潤沢だという意見もあるかもしれません。ただ、地下鉄の減価償却については、六十年で減価償却するトンネルが最長であり、一九三九年に全線開通した銀座線ではほぼ全線、また、一九六二年に全線開通した丸ノ内線では一部でトンネルの減価償却も終わっている状況です。

しかしながら、古い路線というのは、コンクリートの耐用年数もあるため、将来的なインフラ更新の費用も見込まなければなりません。都の橋梁の長寿命化対策では、十年後には二百橋の建てかえで一・二兆円が必要となると試算しておりますが、同じように、メトロのインフラ更新にも莫大な費用がかかるのではないでしょうか。

都以前、山陽新幹線でトンネルの崩落事故が相次ぎました。コンクリートに海砂がまざっていたなどと指摘されたようではありますが、崩落が起きるような事態となる前に、まずは、しっかりとしたインフラの状況調査を行い、長期修繕計画とその資金調達計画をつくる必要があるのではないでしょうか。

今申し上げたように、将来的な負担も考慮した上で一元化の是非について議論すべきと考えます。そこで、東京メトロは、今後更新の必要なインフラについて、どのように把握し計画的な更新を行うつもりなのか、インフラ更新の見込み額とあわせて伺います。

メトロの株主でもある都市整備局がインフラの状況調査を行い、長期修繕計画とその資金調達計画をつくる必要があると株主総会で提案してはどうかと考えます。また、地下鉄は公共交通である以上、とめて工事をすることは、多くの利用者にとって不便となることはいうまでもありません。しかし、根本的な改修が必要となった場合、いかなる措置をとるのか、対策を検討しておくべきと考えます。         

都営地下鉄と東京メトロが経営統合を目指すとしても、それが実現に至るまでには多くの課題があることは周知の事実です。そこで、経営統合を視野に入れた場合、解決すべき課題はどんなものがあると認識しているのか、現段階における都営地下鉄の経営事業局としての見解を伺います。
社会インフラの更新のためには、多くの費用が必要であり、インフラが改修期を迎える中、その事業実施方法と資金調達方法の検討が今後さらに重要となってきます。昨今、公共インフラの整備にPFIを使った手法がふえておりますが、PFI事業については、何点か改善しなければならないことがあると考えております。特に、予算額の多い都立三病院のPFI事業について伺います。

今回の事業では、都が特別目的会社、SPCと契約し、SPCがそれぞれの協力企業と契約し、契約を履行する仕組みとなっております。三事業の契約金額を合計すると、約五千八十七億円にも上ります。また、SPCに支払う約五千八十七億円とは別に、アドバイザリー企業に支払う費用が必要です。
平成十四年度の導入可能性調査から平成二十年度まで集計した場合、多摩総合医療センター及び小児総合医療センターでは四億五千百三十三万円、駒込がん・感染症医療センターでは約五億八百四十八万円、精神医療センターでは約三億七百四十九万円となっておりました。

今回の三事業において、導入可能性調査を行ったアドバイザリー企業との契約が続いているわけですが、アドバイザリー企業との契約を打ち切る目安は、どの時点になるでしょうか。

また、今回の三事業は、PFI事業といっても、民間資本金を導入せず、開設初期に必要な施設整備及び解体撤去費、医療器械調達費と、運営にかかってくる経費である維持管理費及び運営費、薬品調達費、診療材料等調達費を一つにした契約であるわけです。

そのうち、建設と医療器械の調達は、契約の初期段階で相当額の支出をするわけです。精神医療センターの場合、予定価格七百三十五億円のうち、開設初期に必要な施設整備及び解体撤去費、医療器械調達費の費用として約二百十六億円が計上されておりました。三事業の予定価格をもとに合計すれば、施設整備及び解体撤去費、医療器械調達費の費用としては約千百四十九億円になります。

ちなみに、三事業の契約金額などを申し上げると、多摩総合医療センター及び小児総合医療センターは契約価格二千四百九十一億円、落札率九六・一%、駒込がん・感染症医療センターは契約金額約一千八百六十一億円、落札率九九・九八%、精神医療センターは契約金額約七百三十五億円、落札率九九・九八%という落札状況でしたから、開設時に必要な建設と医療器械調達については、通常の単年度契約とした方が、入札における競争性が発揮され、都の負担も減ったのではないかという気もします。

都とSPCの契約において、事業者提案金額より実際の調達金額が安かった場合、差額が出てくるわけです。以前、厚生委員会で、その差額について質疑した際には、差額が発生した場合にはケース・バイ・ケースでSPCと協議する、運営や調達に使うだけでなく内部留保や配当も可能といった趣旨の答弁があったわけです。
今回の三事業において、建設と医療器械の調達は、事業者提案金額の枠を使い切って調達したわけですが、契約書には、医療器械の調達に関しては差額のことについて記載はありませんでした。これは、値引き提示された事業者提案金額で医療器械を購入したので、差額はないという都の見解なのでしょうが、私は疑問を持っています。なぜ契約書に明記しないのでしょうか。どの契約で幾らの差額が発生し、その取扱方法がどうであったか、詳細な記録を残しておくべきと考えます。見解を伺います。

また、SPCの業務の中でも、薬品調達費や診療材料等調達費については、事業者提案金額と調達額との間に差額が出た場合、都とSPCで差額を半分ずつ分け合うということになっていると聞きました。

平成二十年六月の厚生委員会に出された精神医療センター整備運営事業に関する予定価格及び参考価格によると、薬品の調達と診療材料の金額は合計で約二百十億円であり、合計金額七百三十五億円全体の約二九%に上ります。  また、三事業の薬品の調達と診療材料の金額は、予定価格をもとに合計すると、約二千二百八十三億円にもなるわけです。この二千二百八十三億円の契約の中に差額が内包されていて、差額を都とSPCで分け合うのです。

また、今回の契約で気になったのが、三事業ごとに個別の契約を結んでいるために、それぞれの病院によって薬品の調達と診療材料の金額が異なることです。従来のPFI運営手法を用いていない都立病院では、共同購入を行っていたわけですし、約二千二百八十三億円もの調達規模ですから、三事業で共同購入した方がスケールメリットを発揮して安くなるのではないかと考えるわけです。都がSPCに指導して、協力企業がそれぞれ調整するといった、三事業で共同購入できるような工夫ができないか伺います。

そもそも、医療器械の購入については、予定価格が二億円以上の入札については議会報告案件でもあります。しかし、今回の三事業では、議会には都とSPCの契約しか出てきません。内部監査や包括外部監査の対象となるのは病院経営本部の事業運営のみであり、SPCは対象外です。都でもPFI事業がふえていることもあり、SPCと協力企業の監視ができるような契約内容に変えるべきではないでしょうか。

今回の三事業の医療器械購入に当たっての事業者提案金額と調達金額の総額を伺うと同時に、議会に提示し検証すべきと考えます。また、今回の事業者提案金額の妥当性については、外部の審査委員会にかけてはいるようですが、医療の専門家等を使って検証業務を行う必要があるのではないでしょうか。見解を伺います。

SPCと協力企業の契約は、業務水準を達成しさえすれば業務設計はSPCの工夫と経営上の判断に任せているといった理由から、都は、SPCと協力企業との契約金額と内容は出せないと説明しているわけですが、これだけの予算を使っておきながら、それでよいのでしょうか。

二○○七年には、高知県で行われたPFI事業である高知医療センターにおいて、施設整備をめぐり院長が逮捕されるといった事件が発生しました。このような事件を未然に防止するためにも、また、協力企業が受注した仕事を下請に丸投げするといった事例を防止するためにも、契約内容の把握は欠かせないと考えます。

先ほどから伺ってきた入札予定価格と契約金額との差額については、従来の都立病院では契約差金として処理されてきたわけですし、財務局も依命通達等で契約差金の慎重な取り扱いを求めておりました。しかし、都とSPCの契約では、総価契約であることを理由に、先ほどお話ししたように差額の扱いを契約書に明示せず、ケース・バイ・ケースで処理することもあるわけです。

先ほど、薬品の調達と診療材料の調達において、三事業の調達額約二千二百八十三億円の差額を都とSPCが分け合うといった取り決めになっていると伺った話をしましたが、PFI事業には、差額が内包される契約になっております。三事業の事業総額五千八十七億円のうち、四五%の契約で差額が発生するわけですから、差額を都とSPCがどういった割合で分配するのかについて、財務局としても、PFI三事業に共通する見解を示す必要があるのではないでしょうか。

今回の三事業や、今後、都が行うPFI事業の事業者提案金額と調達金額との差額の扱いを厳正にすべきではないかと考えますが、民活手法検討委員会を主宰している財務局の見解を伺います。

また、都では、予定価格が五十億円以上になる施設整備事業については、民活手法の妥当性について検討するために、民活手法検討委員会に付議を行うこととなっておりますが、今、申し上げてきたように、PFI事業を実施することは、差額の問題やSPCと協力企業との契約といった、都民から見て見えにくい契約がふえることを意味しております。都民に対して、契約内容が公開されるような制度改善が実施されるまでは、現在、五十億円以上になる施設整備事業が自動的に民活手法検討委員会に付議する仕組みを見直すべきと考えますが、財務局の見解を伺います。

また、三事業の契約を受けているSPCの構成を確認したところ、多摩総合医療センター及び小児総合医療センターの契約を受けているSPCは、ゼネコンの出資が九五%、精神医療センターの契約を受けているSPCは、プラント建設企業の出資が九○%となっております。
そこで伺いますが、SPCが十分な病院運営の知識を持ってサービス提供をするかどうか疑問がありますが、見解を伺います。
また、SPCが協力企業の選定や医療器械の契約を行うわけですから、病院の事務の職員が行ってきた仕事が軽減されることを意味しております。効率的な事業運営のためにも、職員配置の見直しを検討すべきと考えますが、見解を伺います。
PFI事業は、医療の周辺支援業務であり、医療の質を高めるためにも医師の確保には引き続き尽力しなければなりません。予算を割くべきは、医師や看護師といった人的資産であって、今後も医療の質を高めるためにご尽力いただくようお願いして、私の質問を終わります。