政 策 >>> 都議会・本会議一般質問・2006/03/02
◆ 情報公開に対しての都の姿勢
◆ 監理団体の契約情報公開
◆ 東村山駅西口開発に関わる再開発開発事業の契約情報公開
◆ 契約文書の保存期限延長

        (青字は、リンク先があります)
 
○佐藤議員
 都財政を持続可能なものにするためには、税金の使い方を効率的、効果的なものに改めていく必要があります。そのためには、「契約方法」を検証し、見直すことは極めて重要な課題ではないでしょうか。更なる公正な競争をうながし、契約方法自体の検証と見直しを行うことで、税金の使い方が節約できると考えております。

 契約の検証を行うに際して、不可欠であるのが情報公開です。契約のひとつひとつを検証することも大事ではありますが、契約の情報公開を行い、多くの都民のチェックを受け、契約する関係者に緊張感を持たせる事で、契約の更なる透明化を実現することができます。

 私は、半年余り、財政委員会において契約案件の調査を行ってまいりました。都の契約案件を調査する過程で、疑問を覚えた事は、ふたつあります。ひとつは、調査を行う過程で、契約案件の過去の資料を探そうとした場合であっても、すでに保存年限をすぎて、廃棄されているものもありました。契約の検証を行い、情報公開をすすめるためには、資料の保存が不可欠ではないかと考えます。

 もうひとつは、「事業主体が、民営化された途端、情報開示の対象から外れる」ということです。行っている業務は同じであっても、組織が民営化された途端に、情報公開ができなくなるのは、おかしいのではないでしょうか。運営主体が、行政か特殊法人か、民間かということではなく、使われているのが税金であり、お金の出どころが、都民が納めたものである以上、どのように使われているかという視点で、情報公開するべきではないでしょうか。その中でも、今回の質問では、補助金を使った契約に関しての情報公開について、お話をさせて頂きます。

 まず、情報公開の理念についてお伺いします。現在、都からの情報公開は、都が自ら提供している情報と、情報開示請求を受け、公表している情報の二通りがあります。情報公開条例では、「都政に関する正確でわかりやすい情報を、都民が迅速かつ容易に得られるよう」つとめるものとしています。

 待ちの姿勢で、情報開示請求がきたものに対して、公開することにとどまるのではなく、できる限り、都が自ら、積極的に情報公開の枠を広げる必要があります。

防 衛庁の官制談合問題などで、契約に対して、都民の厳しい目が向けられております。情報開示請求を受けているから、十分に情報公開ができているとみなすのではなく、都民の納めた税金の使い方、特に、契約情報や補助金の使い方に関しては、積極的な情報公開を行うことにより、都民の納得を得られるように、していくべきではないでしょうか。

 そこで伺いますが、情報公開条例制定後、一定の運用を積み重ねてきた今、あらためて情報公開に対する知事の考え方を伺います。

○石原東京都知事
 情報公開に関する考え方についてであるが、1、都政に関して都民に説明する責務を全うし、公正で透明な都政を推進するためには、情報公開を進めることが必要である。
2、都は、情報公開条例に基づき、公文書の開示のほか、重要な基本計画や主要事業の進行状況などについて、情報の公表や提供を行っている。
3、都政に関する正確で分かりやすい情報を都民が迅速かつ、容易に得られるよう、今後とも引き続き、情報公開を総合的に進めていく。

○佐藤議員
 次に、監理団体について、質問致します。
 都から監理団体に対しては、平成 17年度で 1553億円と、実に多額の補助金が出ております。それは、監理団体は、都の事業を補完代行する性格から、これほど多くの補助金が出ているわけであり、公的な意味合いの強い組織であるからこそ、その財政支出は東京都と同じ基準による説明責任が求められます。

 都は、納税者である都民に対して、税金の使い方を説明する責任があります。一方で、都は監理団体に対して補助金を出しておりますから、監理団体は都に対して、補助金の使い方を説明する責任があります。つまり、都は、都民に対して、補助金の使われ方を説明する義務があるのです。監理団体の補助金の使い方、つまり、契約情報を都民に対して、説明することが必要であると考えます。

 情報公開の理念から申し上げて、公開できない少しの情報があるからといって、その他の公開できる情報について、情報公開しないことは間違っていると考えます。契約情報を公開し、多くの都民のチェックを受け、契約内容を公開しているという緊張感から、内部の経営改善努力を即す事が大事ではないでしょうか。

 現在、監理団体の契約情報は、情報開示請求をすれば公開されますが、情報が公開されたとしても、その情報は請求者にしか提供されません。これでは、都民の税金を使った事業を行っているにもかかわらず、情報公開の成果は限定的になってしまいます。情報開示請求を受けてから、公開するという、待ちの姿勢ではなく、契約情報、つまり、税金の使い方について、自らが積極的に情報公開する仕組みを作ることが必要なのであり、その姿勢が、都民の信頼を得るものと確信しています。

 また、監理団体の中でも、積極的に情報公開に取り組んでいる団体もあります。その中でも、ホームページ上で契約情報を公開している東京都住宅供給公社の取り組みは、非常にすばらしいものです。

 都民から、税金の使い方に対する、非常に厳しいご意見が増えております。だからこそ、補助金の使い方、税金の使い方について、情報公開の拡大を、ぜひ、すぐにでも、取り組んでいただきたいと思います。各団体によって、事情が異なると思いますが、東京都住宅供給公社と同じ情報開示の基準を求めて、各監理団体に指導することが求められます。

 そこで伺いますが、補助金の適正執行を監督する責任上、監理団体の契約情報を報告させ、情報公開する事について、どう取り組むのか、お伺いいたします。

○高橋総務局長
 監理団体の情報公開についてであるが、監理団体は、都の継続的な財政支出などを受け、行政運営を支援・補完するため、自立的・弾力的な事業運営を行っている団体である。
監理団体については、これまで、経営状況、経営評価などに関し、毎年度、都議会への報告・公表などを行うとともに、都に準じた情報公開要綱を全団体で整備させるなど、着実に情報公開の取り組みを推進してきている。

 契約に関する情報については、取引条件など団体の経営と密接な関連があり、一律に情報開示の対象とするのは困難なため、その範囲、内容は各団体の自主的な判断により決定するものであるが、今後とも、可能な限り情報公開が行われるよう、各団体に働きかけていく。

○佐藤議員
 次に、報告団体の情報公開について伺います。
 報告団体とは、都が出資等を行っていて、監理団体として指定されていない団体のことですが、これら報告団体に関しても、多額の補助金が出ており、補助金の適正執行について指導監督する必要があります。補助金を出している事業に関して、契約情報を都に報告すべきであると考えます。

 報告団体に関しては、都は報告を受ける立場でありますから、その報告に都の補助金によってなされる契約情報を加えることは、さしつかえないわけです。監理団体と同じように、現行の制度の元で、十分に契約情報の報告及び、公開ができると考えております。

 そこで伺いますが、東京都は報告団体の契約情報を情報公開する事について、どう取り組むのか、お伺いいたします。

○高橋総務局長
 報告団体の情報公開についてであるが、報告団体は、都の財政支出等が少なく、特別な関与を行わず、運営状況の報告を受ける団体であり、基本的に各団体が自主的な経営を行っている。

 報告団体のうち、都の出資割合が一定以上の団体等については詳細な運営状況の都議会への報告、補助金等を交付している団体については、監査委員等による監査結果など、都として必要な情報の把握・公表を行っており、各団体の情報公開については、原則として、それぞれの経営責任のもとで判断するものと考えている。

○佐藤議員
 監理団体、報告団体の契約情報公開について、申し上げてまいりましたが、平成 17年には監査の対象となる財政援助団体が2818、そのうち「補助金等−交付団体」が、2763にのぼっておりました。このように財政援助団体についても、同じく多額の補助金が出ております。財政援助団体に関しても、補助金が出ている事業に関して契約情報の公開を行うべきだと要望しておきます。

 次に、再開発事業に関する補助金の情報公開について伺います。

 民間による再開発事業が、都内各地で実施されております。そこには、区市や国の補助金を受けているものもあり、多摩地域においては、都が補助金を出している事業もあります。私の地元、東村山市にも、市が組合と計画をすすめ、都から市に対して、補助金が出ているものがあります。

 平成 15年の「包括外部監査−報告書」では、都の「農村−総合整備−補助事業」で、都から補助金を受けて公共工事の契約を行った地元自治体の入札手続が適正に行われるよう指摘を行っています。

 なぜ、いち地方自治体が発注している事業に対して、都の監査が入札のあり方にまで指摘をしているかといいますと、都民の税金を使っているからこそ、その補助金の適正な執行はもとより、より効率的にムダなく使われているどうか監督する義務があるためです。
 また、出どころが、都民の納めた税金であるからこそ、その指摘ができるわけです。

 都は、再開発事業に関しても、補助金を出しているわけであり、都が補助金の適正執行を監督すると共に、補助金を出した後の執行状況や契約を情報公開し、都民の皆さんに納得頂くことが必要であると考えます。
 再開発組合の定款によれば、競争入札が原則になっております。しかしながら、組合施行の開発の場合、組合の定款には、随意契約の規定があり、随意契約で契約される場合もあるわけです。地方自治法によれば、随意契約は、例外的な契約規則と規定されております。補助金を使った事業を行う以上、一般競争入札の徹底と、契約情報の積極的な情報公開が必要だと考えております。

 そこで伺いますが、民間再開発事業については、公的な支援がある以上、その執行にあたっては、公平かつ透明性を確保していくことが求められます。そのため、計画内容、事業費、施工者の選定などが適切に行われているかどうか、都として、どのような関与をしているのか伺います。

○梶山都市整備局長
 民間の再開発事業における都の関与についてであるが、組合などが行う再開発は、地権者自らが、利害関係者の合意形成や資金調達などを行う、民間主体の事業である。
 都は、事業の認可にあたり、適正かつ円滑な事業の執行を確保する観点から、地権者の同意状況や設計、資金計画、定款などの内容について、審査を行っている。また、認可後、事業計画に変更が生じた場合には、改めて審査するとともに、完了時においても、適正に事業が執行されたことを確認している。

○佐藤議員
 現在、「都市−再開発法」及び、都の「市街地−再開発事業−補助金−交付要綱」、及び「補助金等−交付−規則」に基づいて、都は補助金を出している組織から、状況報告及び、実績報告を受けることができます。だからこそ、現在の制度の運用で、十分に、都への契約情報の報告と、情報公開を行うことができると考えております。

 各地方自治体でも、都や国と共同で補助金を出している事業に関して、積極的に情報公開されることが望ましいといえます。各地方自治体が、住民に対して、契約の情報公開をすすめると同時に、都は、「税金を納めた都民に対して」、「補助金の効率的執行について」、説明責任を果たすべきであると考えます。そのためには、再開発の主体である民間各組合からの報告を受け、契約情報を公開する必要があると考えます。

 組合が入札を行っているわけでありますが、組合の中には、区市の職員が開札に立ち会うなどして、入札が適正になされるように取り組んでいる事例もあるようです。都の補助金事業のすべてについて、都の職員が立ち会うことは、物理的にも困難でしょうが、ぜひとも、こうした入札の適正化に向けた意気込みを見習っていただきたいと思います。現行の制度の下で、十分に、契約情報の東京都への報告と、公開が可能ではありますので、ぜひ、実現して頂きたいと考えます。

 そこで伺いますが、組合施行の再開発を監督する立場から、積極的に契約情報の公開をすすめ、都民の理解を得るために、契約情報を東京都が公開するのかどうか、見解を伺います。

○梶山都市整備局長
 組合施行の再開発事業における契約情報の公開についてであるが、再開発組合に対する補助金の直接の交付者は、区及び市であり、都は、市に対して補助を行っている。したがって、契約情報の公開については、基本的には直接の当事者である区及び市と組合の判断のより行われるべきものである。都としては、今後とも、区市に対し、事業の適正な執行が図られるよう指導していく。

○佐藤議員
 次に、情報公開期間の延長と、そのための文書保存年限について、お伺いします。
 現在、都の公文書の多くが情報開示請求の対象になっておりますが、公文書の保存年限の限界があるために、過去の契約情報を検証できないことや、情報公開ができないわけです。文章が残っていないために、行政としての説明責任を果たせていないわけです。入札経過調書の公開延長と共に、契約文書の保存期間を延長し、契約内容の見直しを行う事のできる環境を整えるべきだと考えております。そのためには、現在、文書管理規則によって、一定年限で廃棄されている契約文書の長期保存を進める必要があると考えております。
 今まで、都の事務効率を考慮し、都の選定基準で文書の保管年限を決めてまいりました。
 しかし、情報公開の対象は、都民であるわけですから、都民の視点から文書管理規則を見直し、都民ニーズに対応できるような保存のあり方を実現すべきです。ぜひ、情報公開に重きを置き、保有期間の延長に取り組むべきと考えます。

 そこで伺いますが、契約文書を長期保存するよう取り組むために、文書管理規則を見直すことについて、どのように取り組んでいくのか、見解を伺います。

○高橋総務局長
 契約文書の保存についてであるが、都のおける公文書の保存期間は、文書管理規則において、文書の重要度、利用年数等に応じて、永久保存から一年未満まで六種類の基準を定めている。

 契約文書については、「公有財産の売払契約」は永久保存とし、「請負工事契約」についても、予定価格の金額が大きいものは、十年の長期にわたる保存としている。また、これらの文書も含め、保存文書はすべて情報公開の対象としている。今後とも、行政執行上の必要性、保存コストの縮減、情報公開や都民利用への対応等を総合的に勘案し、適切な文書管理に努めていく。

○佐藤議員
 また、現在、都のホームページで運営している「入札情報サービス」では、入札経過調書が公開されておりますが、その公開期間は入札が終わってから 15ヶ月と短いのが現状です。昨年、都では、大規模な談合事件が発生し、業者が逮捕されるという事件が起きました。事件の教訓を忘れることなく、このような事件が再発しないよう、契約内容が妥当であったかどうか、振り返って検証し、その内容を精査する必要があります。そのためには、「入札情報サービス」において、15ヶ月間公開されている入札経過調書の公開期間延長を要望しておきます。

 情報公開制度の理念と、各局の制度運用のあり方、そして資料そのものの保存について、質問を行ってまいりましたが、補助金の効率的執行をすすめ、都の監督責任を果たすためには、都の基本的な条例・規則である「情報公開条例」や「補助金等−交付規則」を都民ニーズの変化にあわせて見直していくことも、今後の課題ではないかと考えています。今後の都政運営を行っていくにあたっては、積極的な情報提供・説明責任の徹底をはかって、都民から信頼されることが、極めて重要であることを、改めて主張致しまして、私の質問を終わります。
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