政 策 >>> 財政委員会・2006/03/17
◆ 契約情報の公開
◆ 物品購入時の随意契約理由をHP上で公開
◆ 都有地の売却の意思決定過程


○佐藤委員
 今後、少子高齢化社会が本格化する中で、持続可能な財政運営を行う事は、都の重要な課題です。今回の予算について、「財政再建に一つの区切りをつけることができた」と、知事は、先の施政方針表明や本会議で述べられています。確かに、財政再建に目途が立ったことは大変喜ばしいことではありますが、今後は少子高齢社会がすすみ、長期的に、大幅な税収の伸びが期待できない状況を考えると、ここで気を緩めることなく、将来のために強固な財政基盤の構築に全力を注ぐことが重要だと考えております。

 財政基盤の強化には、特に、コスト縮減の努力が必要です。予算の中で大きな割合を占める建設・維持管理に関して、都は、「東京都公共施設等のコスト縮減に関する行動計画」を策定し、コスト縮減に取組んでおります。この計画では、平成 16年度から 3年間で、建設と維持管理の総合コストを、平成 15年度と比較して 10%縮減することを目標としております。昨年、発表された資料を見ますと、平成 16年度は 6.5%のコスト縮減を達成したとのことです。スタートとしての年度としてはまずまずだとの印象がありますし、目標達成に向けて、更に努力して頂きたいと思います。

 コスト縮減を達成するためには、民間の持つ競争性を高め、公共投資の効率を高めていく必要があります。公共投資の効率を高めるためには、さらに契約情報の公開をすすめ、さまざまな視点から契約の検証を行うことのできる環境を整備し、多くの都民の理解を得ることが必要だと考えております。

 まず、契約情報の公開について、伺います。10月の財政委員会で、随意契約の見直しの質問について、契約調整担当部長から、「気を緩めることなく、引き続き特命随意契約の適正化を図ってまいります。」という、お答えを頂きました。特命随意契約は、相手を特定して行う契約であり、競争原理が働きにくいことから、地方自治法上例外的な契約方法とされています。しかし、東京都監査委員が平成 17年2月 23日に発表した「平成 16年行政監査報告書」によると、平成 15年度に、東京都が締結した特命随意契約は 7,438件あり、その契約総額は、約 2,630億円にものぼっております。同報告書によると、平成 15年度本庁で締結された契約総数 36,979件の 20.1%(約 2割)にあたるわけです。契約全体で、特命随意契約の割合を減らすために、努力をして頂きたいと、重ねて要望致します。

 従来、東京都発注工事の特命随意契約案件は、「なぜ随意契約を行ったのか」という理由について、窓口において、紙の書類で公開しておりました。
 10月の財政委員会で、「なぜ随意契約を行ったのか」という理由を窓口だけでなく、ホームページ上で公開すべきだと要望させて頂きました。要望を受け、都として、情報公開を進めて頂き、いまだ一部の契約案件にとどまっておりますが、都のホームページにある「入札情報サービス」の「入札経過調書」上で、公表して頂くようになりました。さっそく、対応して頂き、都の取り組みを評価致します。

 そこで伺いますが、今後、工事案件の随意契約理由をホームページ上で、公開する取り組みを、全面的にすすめていくのか、契約の所管局である財務局の具体的な取り組みを伺います。

○山本契約調整担当部長
 都では公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の制定を受けて、平成 13年度に工事の入札及び契約に関する情報の公表について手続きを定めております。これに基づき、予定価格が 250万円を超える工事の随意契約については、見積もり経過調書を窓口の備え付け、特命理由も掲載しております。また、インターネットによる公表にも努めてきました。今後ともホームページ上での拡大を進めてまいります。

○佐藤委員
 同時に、物品の特命随意契約の案件と、その理由に関しても、情報公開するべきと考えます。10月の財政委員会において、質問をさせて頂きましたが、契約調整担当部長からは、「物品の特命随意契約につきましては、法令による特段の定めがないこともありまして、これまで窓口での情報公開を行っておりません。ご提案につきましては、その必要性などについて研究したいと考えます」というお答えを頂きました。工事契約に関しては、「公共工事の入札及び、契約の適正化の促進に関する法律」に基づき、情報公開を行っているとのことですが、物品契約に関しては、規定がありません。物品契約の適正化を図るためにも、都がルールをつくるよう強く要望致します。

 契約情報の検証を進めるためには、今以上に、情報公開をすすめ、過去をさかのぼって、検証できる環境をつくることが必要です。情報公開の拡大は、利用しているシステムを拡張することが必要かもしれませんし、コンピューター・システム運営の予算を増やすことにもなりかねませんが、検証ができる環境を整え、多くの都民からチェックを受けることで、調達コストの効率化につながると考えております。

 財務局の運営しております「入札情報サービス」では、過去 15ヶ月の入札経過調書が公開されております。昨年の河川防潮堤工事事件や、昨今の防衛庁談合事件を受け、契約案件に対して、都民の厳しい目が向けられております。今以上に、過去をさかのぼって、契約を検証することが必要であると考えます。その公開期間をさらに延長することについて、どう具体的に取り組むのか伺います。

○山本契約調整担当部長
 電子調達システムの入札情報サービスにおいては、平成 14年から入札経過調書を閲覧できるようになっております。公開期間については、これまでも順次延長してきており、現在 15ヶ月前までのものを見ることができます。公開期間をさらに延長することについては、電子調達システム全体の能力等を勘案しながら適切に対処していきたいと考えております。

○佐藤委員
 今後、オリンピックに向け、基金条例を整備し、基金の積み立てを行う中で、財政の健全性を維持するためにも、歳出効率化の努力が不可欠でありますし、財務局も、契約情報の公開推進と契約制度の見直しについて、たゆまぬ努力を続けて頂きたいと思います。

 次に、都有地の売却について、伺います。10月の財政委員会において、都の普通財産の売却について、お伺いしました。その補足質問をさせて頂きます。平成 17年度財務局事務事業概要において、「平成 16年度、一般競争入札等による都有地の売り払い結果」によれば、一般競争入札の結果は、入札総数が 26件、面積が2万 9012.84u、金額は 75億 6249万 5445円でした。一方、随意契約は、入札件数が 44件、面積は 10万 5054.61u、金額は67億 107万 9641円でした。1平方メートルあたりの単価は、約 20万円も違います。都民の財産を売却するわけですから、都財政への寄与が高い、競争入札による土地売却に勤めるべきと考えます。

 そこで伺いますが、随意契約の割合を減らし、競争入札を増やすことに、どう取り組んでいくのか、都の具体的な取り組みを伺います。

○泉本財産運用部長
 都有地を売り払う場合の契約締結方法は、自治法に基づき、原則として一般競争入札とし、地方自治法施行令に定める場合に該当するときに限りまして、随意契約によって行なっております。具体的には狭小、不成形な土地など、その性質から競争入札に適しないものを契約する場合や、競争入札に付して、入札者がいない場合などにおいて随意契約を行っています。

 また、都有地を公用または公共用に供するため、区市町村やその他公共団体が取得を希望する場合にも、随意契約による売り払いをしております。いずれの契約方法を用いるかにつきましては、事案の性質や目的などに応じまして、法令に基づき適切に行うものでございまして、今後も個々の事案の状況に基づき適切な契約締結の方法により進めてまいります。

○佐藤委員
 また、随意契約による土地の売却案件の中には、減額譲渡と呼ばれる、割引をして随意契約により売却を行う手続きもあります。土地売却の案件について、過去、都が、随意契約で減額譲渡を行ったものは、10月の委員会でも確認しましたが、次のようになっておりました。12年度は5件、13年度は 13件、14年度は 14件、15年度は 14件、16年度は 17件、合計すると、過去 5年間で 63件あります。その中で、14年度に1件、都が財団法人に対して減額して売却したものがあります。それ以外の案件は、全て、都が地方自治体に対して売却し、契約を行ったものです。

 そこで、過去の減額譲渡の案件について伺いますが、割引率は一律なのでしょうか?また、割引を行うにあたっての、基準はどのようになっているか伺います。

○泉本財産運用部長
 減額譲渡につきましては、都の行政施策上の位置づけ、都の事務事業との関連などを踏まえ、当該財産の使用目的などによって減額の割合を定めてございます。

○佐藤委員
 私は、10月の財政委員会の質疑を作るうえで、土地売却について、平成 16年度分で、減額譲渡をふくめた全ての随意契約案件44件の資料について、内容をチェックしたいと要望致しましたが、売却の契約相手が、民間企業もしくは個人であり、プライバシーの問題があるために、議員であっても案件の資料を開示は難しいとのことでした。民間企業もしくは個人であるからこそ、プライバシーが問題になるのかもしれませんが、一方、減額譲渡の契約は、先程述べたように、ほとんど地方自治体が相手の契約です。

 私は、次のような理由で、公と公との契約は、開示請求にとどまらず、積極的に情報公開しても差し支えないと考えております。地方自治体は、税金を使って、都の土地を買うわけであり、一方、都は都民の土地を売るわけですから、都と地方自治体は、それぞれ、都民と住民に対しての説明責任があるわけです。また、都有地が割引して売却されているからこそ、都民に対して情報公開し、説明責任を果たさなければなりません。すべての都民の財産である都有地が、割引され、一部地域の区民や市民の財産になるわけですから、多くの都民に対して理解を得ることが大切だと考えます。減額譲渡を行う対象は、公的なサービスを提供する団体であるのが前提でありますから、契約情報を公開しても、差し支えないと考えております。

 そこで伺いますが、減額譲渡した売却案件に対して、売却金額・財政価格審議会評価額・割引率・減額理由・土地名称といった契約内容を、積極的に情報公開しては、どうかと考えております。そこで伺いますが、減額譲渡の情報公開について、どう取り組むのか見解を伺います。

○泉本財産運用部長
 減額譲渡に関する情報公開は、情報公開条例の規定にのっとり、開示請求があった場合に行うこととしてございます。相手方のある売買契約であるため、地方公共団体が相手方である場合も、情報公開条例の第三者保護に関する手続きによりまして、意見を聞くことを原則としております。

○佐藤委員
 現在、情報開示請求に基づいて、開示はされておりますが、開示請求を行っているから十分であると考えることなく、ホームページなどを使い、積極的に情報公開に努め、都民の理解を得るよう取り組んで頂きたいと要望致します。続きまして、減額譲渡の決定過程について伺ってまいります。都有地の処分や貸付など、主たる都有地の方針は、公有財産管理運用委員会が決めております。

 伺いますが、提案局が、公有財産管理運用委員会に案件を付議するわけでありますが、減額譲渡を含む、土地処分の決定について、最終責任をどこの局が負うのか伺います。

○泉本財産運用部長
 土地の処分、すなわち売却につきましては、公有財産管理運用委員会における調査、審議を経て、提案局にて決定しておりまして、提案局が決定に関する事案決定者としての責任を負うことになります。

○佐藤委員
 次に伺いますが、公有財産管理有用委員会の審議過程とメンバー構成は、どのようになっているのか、お伺い致します。

○泉本財産運用部長
 公有財産管理運用委員会は、所管局から付議された案件に関して、財産に関する法令や条例、規則などに照らして、適切な公有財産の管理、処分であるかについて、会議の形式で調査、審議をしております。委員会は委員長及び委員の9人で構成され、委員長は財務局長の職にあるものを充て、委員は総務局総務部長、総務局行政部長、総務局法務部長、財務局経理部長、財務局主計部長、財務局財産運用部長、財務局建築保全部長、都市整備局都市づくり政策部長、出納長室の福出納長職にある者を充ててございます。

○佐藤委員
 公有財産管理有用委員会の起案文書なり審議過程は、公文書であるから、情報開示の対象でありますが、開示できないならば、理由は何か伺います。

○泉本財産運用部長
 公有財産管理運用委員会に関する文書は、開示請求に基づき、個々の案件の内容に応じて開示の可否を判断することになります。非開示の情報は、例えば審議、検討または協議に関する情報、行政運営情報など、情報公開条例第7条の各号に掲げてございます場合に該当するものでございます。

○佐藤委員
 10月の委員会において、財産運用部長より、「東京都の監理団体及び報告団体、都が行うべき事務事業を補佐代行する用に供する場合、減額譲渡の対象になる」とのお答えを頂きました。しかしながら、減額譲渡の対象というのは、その利用方法が公的な利用方法であるかどうかを検証する必要があります。監理団体であっても、公の事業と、収益事業を持っており、事業がすべて、公の事業とは言えません。

 改めて、売却後の土地がどう利用されるかという観点から、減額譲渡の対象を審査する必要があると考えております。利用方法に基づいて、審査を行うことについて、どう取り組むのか、見解を伺います。

○泉本財産運用部長
 減額譲渡に当たっては、財産の交換、譲与、無償貸付等の条例に基づき、相手方の性格のみならず、目的や用途などが公用または公共用に供されるか否かについて、審査の対象としています。監理団体や報告団体についても同様であり、財産の用途が都の事務事業を補佐または代行する用に供するためか否かについて審査の上、減額譲渡しております。

○佐藤委員
 都民の財産である土地が、広く公開された形で、売却されることが望ましいわけです。
 減額譲渡の対象が、どこまでの対象となるのかという線引きをはっきりさせ、都民の財産と地方自治体の税金が使われる以上、情報公開を推進し、その契約案件のチェックができる環境を整備して頂くよう、強く要望致します。

 次に、基金条例について、伺います。3月 8日の都議会本会議におきまして、オリンピックの東京への招致決議を行いましたが、都議会民主党も都議会第二党という、重大な責任を踏まえた判断から賛成を致しました。招致決議に先立ち、わが民主党は、石原知事に対して、「国際社会に向けたメッセージを明確にすること。」など、六項目の申し入れを行いました。なかでも、「招致と開催に伴う財政的な見通しについて、可能な限り早急に明らかにすること。」は、非常に重要な問題であり、速やかに財政計画を示すことで、財政面での懸念を払拭することが必要であると考えております。残念ながら、まだ都からは、具体的な財政計画を示されてはおりませんが、一方で、今定例会においてオリンピック開催準備のための基金の設置が提案され、18年度予算で 1,000億円もの巨額の予算が計上されております。財政面から具体的に明らかになっているのは、この基金だけであることから、いくつかのポイントに的を絞って質問を行います。

 まず伺いますが、オリンピック開催準備基金の積み立てについて、過去の東京オリンピックや今までオリンピックを開催または招致してきた日本の都市で、このような基金の積立を行ってきた例はあるのでしょうか?

○安藤主計部長
 前回の東京オリンピックでは、基金の積み立ては行っておりません。また、過去に開催招致を行った日本の都市では、1972年冬季オリンピックにおいて札幌が基金の積み立てを行ったというふうに聞いております。

○佐藤委員
 財務局も、将来の財政需要や不測の事態に備えた財政調整基金などの「将来需要を見据えた基金」の積立に取り組んでいるようです。
 そこで伺いますが、将来に向けた強固な財政基盤の構築が必要な中、1,000億円もの額をオリンピック開催準備基金という、前回のオリンピック開催と違う形で確保しておく財政的なメリットは何であるか、伺います。

○安藤主計部長
 東京への招致を成功させるためには、財政面でのしっかりとした裏づけが極めて重要であるというふうに考えてございます。基金設置の財政的なメリットといたしましては、準備の段階から一定規模の財源の確保を図ることによりまして、後年度に過度の負担をかけないようにする負担の平準化を図ることと、それともう一つは、独立した基金として管理することによりまして、財源措置を明確にすることができることにあるというふうに考えております。

○佐藤委員
 将来の負担に対して、今から備えておくことと、財源の使い道を明確化しておくことは、大変重要であり、基金を設置する必要性はわかりました。先程、財政面での懸念を払拭することが必要であると申し上げましたが、我々民主党が心配しているのは、オリンピックの開催経費が過大なものとなって、将来の都財政に対して、多大な悪影響を及ぼす恐れがないのか、ということです。昭和 39年の東京オリンピックでは、当時の物価が現在と比較し、約 1/10だったにもかかわらず、その開催経費は1兆 800億円にのぼっていると聞いております。そこから考えると、今回は莫大な経費がかかると予想されます。

 それでは伺いますが、この基金はいつまで積み立てることになるのでしょうか。言い換えれば、いつから取り崩すことになるのか。例えば、2009年にはIOCによる開催都市決定がございますが、具体的な目途があるのかどうか、伺います。

○安藤主計部長
 基金として確保すべき額あるいは 2年目意向の積立額でございますけれども、基金の確保額や今後の積立額につきましては、全体計画が示された段階で財政状況等を勘案しながら決めていくことになりますけれども、やはり基金には計画的かつ積極的な積み立てを行っていきたいというふうに考えております。また、当然のことではございますけれども、取り崩しについて申し上げますと、オリンピック開催に必要な施設については、2016年の開催に間に合わせるということでございますので、その数年前からやはり整備は本格化すると思います。今後示されるスケジュールに沿って適切な財源措置を財政当局として講じていきたいというふうに考えてございます。

○佐藤委員
 所管部署が全体計画を示していない中で、財務局が答弁できないのも理解はできますが、相当な額になるのは容易に想定できます。今後、全体計画が示される中で、基金の規模など財源措置についても速やかに明らかにしてもらい、しっかりと議論することが必要だと考えます。

 そこで伺いますが、今週の報道発表によると、4月 1日付で、「東京オリンピック招致本部」が設置されるそうですが、この基金の所管は、財務局から招致本部が引き継ぐこととなるのかどうか伺います。また、基金の運用はどうなるのか伺います。

○安藤主計部長
 オリンピック招致に向けての取り組みにつきましては、4月 1日に設置されますご指摘の東京オリンピック招致本部を中心に進めていくことになりますけれども、私どもを含めて全庁挙げた取り組みであることにかわりはございません。また、財務局は4月以降も財務局が所管することとなるというふうに私どもは考えてございます。また、基金の運用についてでございますが、現在出納長室が行っておりますけれども、引き続きそちらにおいて管理、運用を適切に行っていくというふうに考えてございます。

○佐藤委員
 今回積み立てる基金の 1,000億円という金額は、他県から見れば、非常に巨大な金額です。都は、今まで懸命に財政再建に取り組んできた結果、「予算案の概要」にもあるとおり、財政調整基金や社会資本等整備基金といったいわゆる「将来のための貯金」は、5,000億円を超すまでになりました。そこに加えて、さらに 1,000億円ものオリンピックのための基金を用意することは、穿った見方をすれば、「やっぱり都は、財政的にとても豊かではないか」と国や他の地方公共団体から言われることにならないだろうかと懸念致します。

 ただでさえ都から財源を吸い上げる動きがある中で、基金の 1,000億円を東京との財政的ゆとりと見て、オリンピックに関しても国から多くの財政的負担を求められることも予想されるわけです。

 また、万が一でも、オリンピックを招致したいがために、国が負担すべきものを都が負担することになってしまっては、都民に過分な負担を強いるだけであり、絶対にあってはならないことです。

 そこで伺いますが、基金への 1,000億円の積立が、国に付け入られないよう努力するともに、オリンピック招致に当たっては、国に対して必要な財政負担を適切に求めていくべきだと考えるが、見解を伺います。

○安藤主計部長
 まず、財政調整基金ででありますとか、社会資本の整備基金といった将来需要を見据えた基金の残高というのは、今先生ご指摘の額でございますございますけれども、都の5兆円から、今年は6兆円になりましたけれども、都の財政規模とか税収の不安定さから見れば、実はまだまだ不十分であるということは是非申し上げたいというふうに思います。また、今回のオリンピックの開催準備基金というのは、オリンピックという東京の将来を展望する取り組みに対しまして、都が責任のある財政的な裏づけをする、それを行うために必要性でありますとか、重要性を考慮して、積み立てるものでございまして、決して都財政が裕福であるから行うものではないということをぜひご理解頂きたいと思います。この基金と財源調整を結びつけて考えるのは、いささか筋違いであるかなというふうに思っています。私どもの考えます富裕論というのは、やはり都が抱えております幾多の需要を考慮せずに収入の絶対額のみを見て、あるいは他県との比較から見て豊かである、そういう誤った考え方であるというふうに私どもは思っております。したがって、都の財源を吸い上げようとする国の動きに対しましては、今後とも毅然として反論し、その阻止に向けて働きかけを行ってまいりたいと思います。また、オリンピック開催に必要となる財源に関しましては、国や民間からの必要な負担あるいは協力を積極的に求めてまいりたいというふうに思っております。

○佐藤委員
 今回の 1,000億円の積立は、今後の積立を含めて、右肩上がりの税収が見込めない中にあっては、都財政と都民にとって、非常に貴重な財産です。したがって、この財源は、将来の東京のために適切かつ有効に活用されていかなければなりません。万が一、招致できなかった場合は、基金のお金があるからといって、むやみに使うのではなく、将来の都財政のために、財政調整基金や社会資本等整備基金に積み立てるなどして、持続可能な財政運営に努められることを、強く要望致しまして、私の質問を、終わります。
当ホームページが提供する情報・画像を、権利者の許可なく複製、転用、販売することを固く禁じます。