政 策 >>> 経済港湾委員会・2009/12/11
◆「新銀行東京」問題について、経済港湾委員会にて質問しました。

〇佐藤委員
 報告事項である新銀行東京の半期決算に関連して伺います。
 再建中である新銀行東京も、収益をふやすためにさまざまな取り組みを行っているようでありますが、私もいろいろと調べておりましたら、FX業者が新銀行東京に信託保全をしているという記載がありました。今まで一度も報告がなかったことでもありますので、確認をさせていただきます。
 これは、どういった内容で、いつから新銀行東京が引き受けているものでしょうか、お答えください。

〇櫻井金融支援担当部長
 今お尋ねのございましたFXということで、外国為替証拠金取引、いわゆるFX取引では、取引をする者は、このFX事業者に一定の証拠金を預けることによりまして取引を行います。この証拠金が、FX事業者が固有の自分の資産や取引と混同されたまま、もしFX事業者が破綻などした場合には、預けたお客様にその証拠金が戻らなくなってしまう可能性がございます。そのために、金融商品取引法は、FX事業者に対しまして、預かった証拠金をみずからの財産とは区分をして外部の銀行へ信託保全するなどによりまして分別管理することを義務づけております。新銀行東京は、信託兼営銀行として、この証拠金の管理を信託として受けることを銀行設立時より取り扱っているところでございます。
 なお、信託の設定によりまして、今のこの証拠金でございますけれども、新銀行東京の固有資産からも帳簿上分離をされておりまして、きちんと保全をされていると、そういう性格のものでございます。

〇佐藤委員
 新銀行東京の設立時から行っていたわけですね。万が一新銀行東京が破綻した場合にも、信託法のもとで信託財産は新銀行の財産とは切り離して保全されるわけです。今回出されている資料のどの部分が信託保全された財産になるのでしょうか、お答えください。

〇櫻井金融支援担当部長
 報告事項の資料としてお示ししてございます平成二十一年の中間決算の決算短信の中でございますけれども、この中に信託財産残高表というのがございます。この中の特定金銭信託九億九千三百万円というのがこれに該当いたしまして、FX事業者から信託を受けました証拠金は、今申し上げたところに含まれるというところでございます。

〇佐藤委員
 どれくらいの業者と取引があり、幾らの収益を得ているものでしょうか。いつ収益を得るような取引になっているのかということと、取引に当たって、新銀行東京のリスクはないものでしょうか、お答えください。

〇櫻井金融支援担当部長
 新銀行東京は、現在、複数のFX事業者と取引をしていると聞いております。その収益は信託報酬に計上しておりまして、信託報酬全体といたしましては二千万円であることを公表しておりますが、このFX事業者との関係の取引に関する額や時期などの個別の情報について、新銀行東京は明らかにしておりません。
 この業務は証拠金の保全業務でございまして、新銀行にとってはリスクはございませんで、また、お尋ねの取引に当たってのリスクという、そういう考え方そのものがなじまない性格のものだと思っております。

〇佐藤委員
 FXの信託保全を新銀行が受けるに当たって、都は了承していたのでしょうか、お答えください。

〇櫻井金融支援担当部長
 こうしたFXの事業者さんから証拠金を信託としてお預かりをするということをやるのは、民間銀行としての新銀行東京の経営判断で行うことでございまして、東京都が了承するとかしないとか、そういう性格のものではないかと思います。
 しかしながら、この業務をしていたということにつきましては、東京都としても承知をしているところでございます。
 新銀行東京は、先ほども申し上げましたように、信託兼営銀行というものでございまして、公共工事代金債権信託を初めといたしました信託業務を、法に基づきながら行うことは当然のことだというふうに考えております。

〇佐藤委員
 私がざっと見ただけでも六社ほどのFX業者が信託保全先として新銀行東京を指定していました。新銀行設立時から行っていながら、なぜか都から議会には報告はありませんでした。これにはまだまだ報告されていない事柄があるのかと疑問を持ちます。
 次に、新銀行東京の借り入れと運用について伺います。
 寺井代表取締役と常久執行役が出席した平成二十一年十一月二十日に行われた新銀行中間決算の記者会見において、経営陣は、基本的に適格担保という、国債であるとか格付の高い民間会社の社債などを担保に日銀からお金を借りている、基本的には有価証券運用につながっていると発言しております。
 まず確認させていただきますが、新銀行東京は、民間会社の社債と国債をどれほど保有しているのでしょうか。有価証券の保有総額とあわせてお答えください。

〇中村金融監理室長
 新銀行東京は、平成二十一年九月末時点で七百三十四億円の社債、一千四百九億円の国債を保有しており、有価証券合計で二千四百三十三億円でございます。

〇佐藤委員
 新銀行東京が七百三十四億円の社債と千四百九億円の国債を保有していることはわかりました。
 新銀行東京の有価証券の保有額は二千四百三十三億円とのことですが、残りの二百八十九億円は何でしょうか。あわせて、抱えるリスクもご説明ください。

〇中村金融監理室長
 外国証券や組合等への出資金でございます。国債などと同様に、価格変動リスクや金利リスクを負っているものでございますが、新銀行東京からは、安全確実な債券を中心に投資していると聞いてございます。

〇佐藤委員
 借用金について申し上げれば、新銀行東京は、平成二十一年三月時点では借用金は十億円しかありませんでした。しかし、四月以降の状況を見ると、借用金がふえております。
 そこで伺いますが、日銀からどれほどの借り入れをしており、その金利はどれほどなのでしょうか、お答えください。

〇中村金融監理室長
 日銀借り入れは、日銀の政策効果が金融市場や企業金融に十分浸透することを目的として行われており、現下の厳しい金融環境の中で、多くの銀行が資金運用の一つとして利用してございます。新銀行東京の平成二十一年九月末における借用金額は一千百五十五億円であり、その大半は日銀借り入れと聞いております。
 金利は、日銀が公表している共通担保資金供給オペの落札価格によれば、平成二十一年十二月四日落札の十二月七日開始分で〇・一三%となってございます。

〇佐藤委員
 担保が必要な日銀の融資メニューは幾つかあるわけですが、融資と同額以上の担保が必要です。一千百五十五億円の資金を新銀行東京が借りているということであれば、一千百五十五億円以上の有価証券を担保に出す必要があります。
 日銀への担保ですが、新銀行東京はどれくらいの金額で、何を担保に入れているのでしょうか、お答えください。

〇中村金融監理室長
 新銀行東京は、国債や社債などを担保として、日銀から、先ほどもご答弁しましたように借り入れをしてございます。ただ、金融機関の個別の取引内容につきましては、新銀行東京に限らず、金融機関では明らかにしていないものでございます。

〇佐藤委員
 新銀行が一千百五十五億円以上の有価証券を担保に入れて、日銀から一千百五十五億円の資金を借りているわけです。また、日銀から借りた資金一千百五十五億円と預金二千百四十七億円をもとに、三千四百四十三億円を新銀行東京が運用しているわけです。
 運用の状況としては、日銀に担保として出されている有価証券と、日銀からの融資で購入した有価証券の総額が二千四百三十三億円、そして、政府への貸し出しに二百七十四億円、買い入れ金銭債権に二百七十九億円、コールローンに四百五十五億円です。
 日銀に担保として出している有価証券ですが、新銀行東京が保有をしているわけですから、そのクーポンも新銀行東京に入るわけです。担保にした債券のクーポンをもらいながら日銀から低利の融資を受け、その資金を新銀行東京が有価証券などで運用する。新銀行東京の持っている有価証券を担保に日銀から融資を受けることで、二回運用収入を手にすることができるわけです。しかも、国債等で運用すれば、損することはほぼないのではないでしょうか。
 といいますのが、先ほどお答えいただいたように、日銀から受けている融資の金利は〇・一%程度ということですから、一方、国債で運用した場合、平成二十一年九月時点の五年物国債の利回りが〇・六四八%ですから、〇・五%弱の金利差益が出てきます。ということは、日銀から低利の融資を受けて運用すれば、確実に運用利回りが確保できることになります。仮に一千百五十五億円を借り入れて、一%の運用利回りがあれば、十一億五千五百万円ですから、新銀行東京にとっては大きな収入になります。
 記者会見の席上、経営陣は、この一年の変化ということでいえば、預金の解約ということがありましたので、一千三百億円ほど預金が減っていますが、ここを借用金等々でカバーして、なるべく資産負債額の総額を減らさないようにということでやっておりましてと発言しております。また、運用関連についても、有利な低利調達を活用しながら運用残高の減少をとどめてという発言もしております。
 新銀行東京は、一年ほどの間に、預金が一千三百億円ほど減少をしております。預金残高が減った分、金利の支払いは減っております。一方、日銀から低利な資金を調達して運用しているわけです。
 本来、銀行業務は、預金を集め、融資を行い、利ざやを稼ぐのでしょうが、現在の新銀行は、預金をふやす努力をしているようには見受けられません。黒字を出すために、銀行業務よりも投資業務に力を入れているといわれても仕方ないのではないでしょうか。
 日銀の一千百五十五億円と預金二千百四十七億円をもとにした三千四百四十三億円を運用しているわけですが、日銀からの借り入れを運用した収益はどれくらいの金額になるのでしょうか、お答えください。

〇中村金融監理室長
 先ほども述べましたが、日銀借り入れは金融政策の一環として行われており、多くの金融機関が活用しているものでございます。また、有価証券による運用も、金融機関が収益を上げる重要な活動の一つでございます。
 新銀行東京の平成二十一年度中間決算における資金運用収益は二十五億円でございますが、そのうち、有価証券利息配当金は十億円であり、日銀からの借り入れによる有価証券を取得した場合の運用収益もこの中に含まれてございます。

〇佐藤委員
 半期の決算では、三千四百四十三億円の運用益が二十五億円出て、有価証券二千四百三十三億円の運用益が十億円と伺ったわけですが、そのほかの運用益十五億円は、政府への貸し出し、コールローン、買い入れ金銭債権の運用益、そして融資に関する収益である貸出金利息の合計ということになります。
 貸出金利息が十億円であり、そのほか債券売却益も四億円ありますから、政府への貸し出し、コールローン、買い入れ金銭債権の運用益は、合計しても一億円余りしかありません。
 政府への貸し付けですが、平成二十一年九月末時点で、運用総額三千四百四十三億円のうち、政府に二百七十四億円を貸し付けています。政府のどこに貸し付け、その貸付金利はどれほどになるものでしょうか、お答えください。

〇中村金融監理室長
 新銀行東京を初め、銀行は、銀行法により守秘義務が課せられており、個別取引の内容は明らかにすることはできません。
 政府系向け貸出金が二百七十四億円あることを公表してございますが、具体的な相手先や貸付金利については、個別の情報であるため、新銀行東京は明らかにすることはできません。

〇佐藤委員
 具体的な相手先と貸付金利はお答えできないということでしたが、相手が政府ですから、国債に準ずるような金利で貸し付けをされているのだろうと予想されます。
 また、コールローンに関しては、日銀が実施している量的緩和策により、ゼロ%に近い金利で現在実施されているわけですから、それほど運用益は期待できません。
 そして、買い入れ金銭債権というのは、金銭の債権を信託財産として受け入れて、その取り立てや保全を行う信託であるわけです。問題がない通常債権であれば、わざわざコストと手間をかけて手続をする必要はないわけですから、回収にコストや手間暇がかかったり、価値がなくなる可能性を持っているのではないでしょうか。金利が高いということは、それだけリスクを抱えているということを意味します。
 買い入れ金銭債権を始めた時期とこれまでの運用収支、そして運用内容、また、抱えるリスクについてご説明ください。

〇中村金融監理室長
 買い入れ金銭債権による運用を始めましたのは、開業と同じ平成十七年でございます。
 運用収支、運用内容は、個別情報のため明らかにしてございません。先ほどもご答弁したとおり、国債などと同様に価格変動リスクや金利リスクを負っているものでございます。

〇佐藤委員
 引き続き、日銀からの借用金について伺います。
 平成二十一年三月時点では、新銀行は十億円しか借用金はありませんでした。今回、新銀行が使っている融資は、金利や担保等の条件から考えると、日銀の企業金融支援特別オペレーションか、共通担保資金供給だろうと推察されます。
 そこで伺いますが、今回の日銀からの融資ですが、どれくらいの期間、融資を受けているものでしょうか。また、開業後の日銀からの借入実績をお答えください。

〇中村金融監理室長
 日銀借り入れには、平成十八年六月に始まった共通担保資金供給オペや、二十年十二月に始まった企業金融支援特別オペなどがございます。これらについては、多くの金融機関が活用しているもので、新銀行東京においても同様でございます。新銀行東京は、開業以降、必要な都度、借り入れを行ってきてございます。
 また、日銀借り入れのうち、共通担保資金供給オペは、貸し付けの都度決定される一年以内の期間、企業金融支援特別オペは三カ月と、種別ごとにそれぞれ資金供給期間が決められておりますが、金融機関では、日銀からの借り入れ等、個別の情報については明らかにしてございません。

〇佐藤委員
 先ほど申し上げたように、新銀行の経営陣は記者会見で、基本的に適格担保という、国債であるとか格付の高い民間会社の社債などを担保に日銀からお金を借りている、基本的には有価証券運用につながっていると発言しております。
 平成二十年九月末時点から四半期ごとに借用金残高を見てみると、平成二十年九月末で十億円であったのが、平成二十年十二月末には四百五十一億円になり、平成二十一年三月末には十億円に落ち込みますが、平成二十一年六月末に七百九十一億円、平成二十一年九月末には一千百五十五億円に増加をしているわけです。
 この間、有価証券の保有総額は二千数百億円前後で増減しておりますが、有価証券のうち、社債の保有残高は増加しております。平成二十一年九月末時点で百十七億円であったのが、平成二十一年三月末には五百二十一億円、平成二十一年九月末には七百三十四億円に増加をしております。これは、より多くの運用収入を得るために、新銀行が国債よりも利回りの高い社債に運用の比重を移したということではないかと思います。
 今回、最後の貸し手といわれる日銀から新銀行が融資を受けたということは、当然、政府系金融機関を初め、ほかの金融機関等にも支援依頼をしたのであろうと推察できるわけですが、これまで日銀以外の政府系金融機関に融資を依頼したり相談したことがあるのかどうか、お答えください。

〇中村金融監理室長
 日銀の最後の貸し手の機能は、資金繰りに問題が生じた金融機関等に対して資金供給を行う主体がほかにいない場合に、中央銀行としての日銀が、文字どおり最後の貸し手として資金の供給を行うことをいい、金融システムが混乱するのを防ぐものでございます。
 繰り返しになって恐縮でございますけれども、日銀借り入れは日銀の政策効果が金融市場や企業金融に十分浸透することを目的として行われており、多くの銀行が利用しているものであって、資金繰りに問題を生じているため、日銀から借り入れを行っているわけではございません。これは、日銀借り入れについて曲解した不適切、不見識な見解であるといわざるを得ないものと考えてございます。
 なお、ご質問につきましては、新銀行東京の個別の取引に関することであり、当然のことながらお答えできる性質のものではございません。

〇佐藤委員
 今お答えがありましたが、私もこの間、いろいろ新銀行のお話を取り上げさせていただいてまいりまして、新銀行がいろんな金融機関に打診をしている。しかし、その交渉はうまくまとまらなかったというお話は伺っているところであります。
 なぜほかの金融機関からの支援がなく、日銀から融資を受けているのか。そして、この一年、日銀からの借り入れの資金、借用金の金額が非常にふえている。これについて疑問を持ったわけであります。通常の取引ということであれば、私がるるお話をしたように、日銀からお金を借りて、運用すれば差額が出てくるわけですから、開業当初から利益を得るためにやればよかったのではないでしょうか。それが非常に私が持っている疑問です。
 引き続き伺いますが、また、日銀から一千百五十五億円の融資と、預金二千百四十七億円をもとにした三千四百四十三億円を運用しているわけでありますが、そのうち、二千四百三十三億円は、社債や国債の購入に使われているわけです。社債や国債を買うということは、大企業の資金や国の資金に使われるわけです。社債に七百三十四億円、国債と国への融資を合わせると一千六百八十三億円です。これは中小企業への融資、保証、工事信託の合計七百六十二億円と比べても、大きいということがよくわかります。
 景気が厳しく、中小企業が困っている中、中小企業融資をふやさず、有価証券の運用に力を入れているということです。経営陣が、記者会見でも、運用関連についても有利な低利調達を活用しながら、運用残高の減少をとどめてと述べているように、新銀行東京が日銀から資金を借りて、中小企業のために使っているわけではないことがわかります。このことについて、都はどういう認識を持つのでしょうか、お答えください。

〇中村金融監理室長
 銀行の業務というものは、重層的、複合的なものであり、資金運用の、しかも日銀借り入れのみをとらえて、新銀行東京が中小企業の役に立っていないかのごとくの主張をされることは、余りにも一方的ではないかと思います。
 現在、新銀行東京は、その設立理念を再び十全に果たすべく、新経営陣のもとで懸命に経営再建に努力してございます。そのために収益を確保することは当然必要なことでございます。その中で、個々のお客様の状況を把握しながら、リスケジュールを行うなど、みずからの体力の範囲内で、可能な限り中小零細企業に対して支援をしているところでございます。ご理解を賜りたいと存じます。

〇佐藤委員
 私が疑問を持っておりますのは、今申し上げたように、通常の取引ということであれば、開業当初からやればよかったわけですし、なぜこの一年、借用金がここまでふえているのか。また、それは、預金が減った分を補うためという記者会見等での発言もありますが、本当にこれが必要な資金調達であるのかどうか、私たちもいろいろお話を伺って、これからの議会でも明らかにしていきたいと思っております。
 今回申し上げたかったことは、一つは、新銀行東京が国債や社債を購入して、日銀に担保として差し入れる。債券のクーポンを手にしながら、日銀から低利の融資を受け、有価証券運用をし、二重に運用収入を手にしていたことです。
 もう一つは、新銀行東京は三千四百四十三億円を運用しているわけですが、そのうち、二千四百三十三億円は社債や国債の購入に使われ、ひいては大企業の資金や国の資金に使われているわけです。
 一方、中小企業への融資、保証、工事信託が、合計しますと七百六十二億円です。景気が厳しく、中小企業が困っている中、中小企業融資をふやさず、有価証券の運用に力を入れているということです。
 新銀行は、この一年で預金が約一千三百億円減り、預金金利の支払い額は減りました。都議会民主党の代表質問に対する答弁であったように、新型保証は行わず、保証額も減る。融資もふえている状況ではない。その一方で、日銀から低利の資金を調達して運用する。その結果、収益は改善をしたわけです。しかし、投資会社の色合いが強くなったといっても過言ではないでしょう。それでわずかな黒字を計上したからといって、新銀行東京の経営が安定したといい切るのは早いのではないかと思います。
 いまだに新銀行東京の実質業務純益は赤字です。これまで、税金一千四百億円がつぎ込まれましたが、減資によって、都民が支払った税金から成る、都が保有していた株式は八百六十一億円も失われてしまいました。
 また、新銀行東京が黒字になったからといって、都民へ還元されるものでもありません。仮に、株式に対する配当が支払われるようになったとしても、失われた八百六十一億円という都民の税金から成る都の資産が戻ってくるのがいつになるかはわかりません。経済・港湾委員会や新銀行特別委員会の質疑を通じて、過去の実態解明と責任追及、そういった一つ一つの質疑をしていきたいと思っております。

〇中村金融監理室長
 再三で恐縮でございますけれども、銀行の業務というものは重層的、複合的なものであり、何よりもビジネスとして行われているわけでございます。銀行業務を円滑に遂行するために必要な資金運用を行うことは至極当然でございまして、日銀借り入れについて、社長も記者会見で述べているように、銀行本来の運用として行っているものであって、何らやましいものではございません。
 新銀行東京は経営再建中の銀行であり、何よりも、まず、この出血ともいえる赤字をとめなければならないのは、経営として当然の判断でございます。今回の中間決算で当期利益が黒字となりましたが、それをもって、我々は新銀行東京の経営が安定したといい切っていることは一度もございません。銀行自身も、実質業務純益の黒字化が今後の課題と述べてございます。新銀行東京の経営再建を着実に図っていくということが都民のためになるというふうに考えてございます。

〇佐藤委員
 今、お答えがありましたから、一つだけ私もお話をさせていただきます。
 私ども民主党の田中委員からもお話がありましたように、今までは貸し出しを新銀行が行っていた。しかし、その破綻をする割合というものが非常に多く、変動もあった。予想ができない状況であった。そして、今回の資金の調達を、いかにして金利を安く、そして、その金利が変動しない状況で資金を得ていくか。その一つの答えというのが日銀からの借用金であったのだろうと私は思います。
 しかし、日銀からの融資というものは、お話があったように、金融機関、多々利用しているものではあるでしょうが、運用のみを主眼にして日銀から資金を受け、それを運用に回していく。そして、それをもって収益の黒字化というのは、私は疑問を持っております。やはり、銀行業務本来の内容を見ていかなければなりません。
 我々は、都民からいただいた税金を使って、この新銀行東京の経営というものを一つ一つチェックをしていかなければいけませんし、都民から託された一つ一つの思いというものにしっかりこたえるように、一つ一つ、この新銀行の内容を吟味していき、また、質疑を通じて明らかにしていきたいと思っております。
 以上です。
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