政 策 >>> 経済港湾委員会・2011/11/10
・東京都によるファンド投資について

〇佐藤委員
 産業労働局では、現在、総額で百四十六億円の投資をさまざまなファンドに対して行っております。その内容について確認をさせていただきます。
 まず、金融部に伺います。金融部の管理しているファンドについて、ファンドをつくった年と、そのファンド総額と投資総額、そして投資期間と回収期間、運用会社をお答えください。

〇寺崎金融部長
 都が出資しているファンドのうち、金融部で所管しているものは六つございます。
 まず、ジャイク・バイオ壱号投資事業有限責任組合は、設立は平成十二年、存続期間は平成二十三年十二月までで、ファンド総額は十五億円、本年九月末時点の投資総額は約十四億円で、運用者は日本アジア投資株式会社でございます。
 次に、東京中小企業投資事業有限責任組合は、設立は平成十二年、存続期間は平成二十三年十二月までで、ファンド総額は三十七億五千万円、九月末時点の投資総額は約五十五億円で、運用者は東京中小企業投資育成株式会社でございます。
 次に、東京チャレンジファンド投資事業有限責任組合は、設立は平成十六年、存続期間は平成二十三年十月までで、ファンド総額は七十五億円、九月末時点の投資総額は約四十三億円で、運用者は大和証券SMBCプリンシパル・インベストメンツ株式会社でございます。
 次に、東京スピリット投資法人は、設立は平成十六年、存続期間は平成三十二年二月までで、ファンド総額は六十四億円、九月末時点の投資総額は約三十七億円で、運用者は日興アセットマネジメント株式会社でございます。
 次に、東京フロンティア投資法人は、設立は平成十六年、存続期間は平成三十二年二月までで、ファンド総額は五十二億五千万円、九月末時点での投資総額は約三十六億円で、運用者は三井住友アセットマネジメント株式会社でございます。
 最後に、動画革命東京匿名組合は、設立は平成十八年、存続期間は平成二十三年三月までで、ファンド総額は三億二千万円、投資総額は二億五千万円で、運用者は有限会社アニメイノベーション東京でございます。

〇佐藤委員
 続いて伺いますが、ファンドの設立、運用、清算についてはどんな経費がかかり、ファンド総額の何%くらいに当たるのでしょうか。お答えください。

〇寺崎金融部長
 ファンドの運営にかかる経費は、組合財産の中から支出されます。その内容といたしましては、組合契約作成などの組合の設立に関する費用、投資先企業の選定に要する費用、組合財産の運用、管理及び処分に関する費用等がございます。
 ファンドは、ベンチャー企業支援や再生支援など、その設立目的によりまして投資先企業の選定やハンズオン支援等の運営体制が異なりますことから、具体的な費用につきましてもそれぞれ異なります。

〇佐藤委員
 次に伺いますが、運用会社に支払った管理報酬は幾らになるでしょうか。

〇寺崎金融部長
 管理報酬につきましては、ファンドの清算期間が終了するまでは確定いたしません。また、第三者への開示につきましては、法令や組合契約等により公表が制限をされております。
 なお、管理報酬は、一般的に純資産等のおおむね三%以内で設定されているケースが多いと聞いております。

〇佐藤委員
 三%以内とのことではありますが、例えば、投資法人二つに対して百億円という出資をいたしておりまして、これは十六年の運用ということを考えると、管理報酬も大きな金額になるのではないでしょうか。
 次に伺いますが、投資の方針についても伺いたいと思いますが、一社当たりの投資上限は定めているものでしょうか。また、投資を受ける対象企業の要件として、都内企業に限定されているものでしょうか。

〇寺崎金融部長
 再生ファンドは、株式や債券の買い取りなど、投資金額が多額になる案件が想定されましたことから、より多くの企業の再生を支援するため、一社当たりの投資上限を定めておりますが、その他のファンドにつきましては上限を定めておりません。
 また、再生ファンドは都内企業を対象としておりますが、ベンチャーファンドにつきましては、投資を契機に都内に進出し、成長する可能性も視野に入れまして、投資先を都内企業に限定してはございません。

〇佐藤委員
 先ほどお答えいただきました中にあります日興アセットマネジメント株式会社のホームページに掲載されております東京スピリット投資法人の投資方針を見ると、組合の持ち分権への投資を通じ、都内の未公開企業の発行する株式等に運用資産の五〇%程度以上を投資することを基本としますと記載されております。つまり、都内企業以外にも投資をする方針ということがわかるわけです。
 次に伺いますが、一つのファンドに一つの投資事業組合というものもありますが、一つの投資法人に幾つもの投資事業組合が含まれるものもあります。これはどういった理由があるのでしょうか。

〇寺崎金融部長
 東京フロンティア投資法人及び東京スピリット投資法人につきましては、傘下に八つの投資事業有限責任組合を設けることで、それぞれの強みを生かし、多様な企業に資金面及び経営面の支援を実施できるような仕組みといたしました。

〇佐藤委員
 都は、東京スピリット投資法人と東京フロンティア投資法人に百億円を出資しております。これらの投資法人の存続期間は平成十六年から平成三十二年とのことでありますが、運用期間としては平成三十二年二月末日まで、ただし投資主総会の決議でこの期間を延長できますと日興アセットマネジメント株式会社ホームページに記載されております。
 投資法人の存続期間が平成十六年から平成三十二年ということは、投資法人の清算が終わって議会に報告されるのが平成三十二年以降ということになってしまいます。現在、八つの投資事業組合に投資しているとのことでありますが、それぞれの投資事業組合が清算されたとしても、平成三十二年までの間は、新しい投資事業組合に投資することができてしまうわけです。投資事業組合の清算ごとに情報を公表し、議会に対しても説明をすることが必要なのではないでしょうか。
 ファンドの中には、投資期間が終わりに近づいているものもあるわけですが、ファンドを清算した後、東京都の出資結果を、ファンドとその事業組合のそれぞれについて議会でご報告いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

〇寺崎金融部長
 ファンドの清算結果の公表は、各ファンドの組合契約に基づいて判断をされます。なお、ファンドの関係法令では、清算結果の議会への報告は求められていないと認識しております。

〇佐藤委員
 投資については、長期間にわたるためチェックが難しく、ファンドの清算後に検証するしかありません。議会への報告義務はないとしても、総額で百四十六億円もの金額が投資をされているわけでありますから、都の投資分についても公開する努力をお願いします。
 次に、存続期間が平成十八年二月から平成二十三年三月までであった動画革命東京匿名組合について伺います。
 都が一億円の出資を行っておりますこの動画革命東京匿名組合でございますが、有限会社アニメイノベーション東京が運用するファンド、この動画革命東京匿名組合に対して、新銀行東京が平成十九年十二月末時点で七千万円の投資を行っておりました。この有限会社アニメイノベーション東京が運用するアニメファンドに投資を集める働きかけを金融部として行ったのかどうか、新銀行に対して何らかの働きかけを行ったものかどうか、お答えください。

〇寺崎金融部長
 ファンドの設立に当たり、運用者は出資先を開拓する役割を担っております。アニメファンドにつきましても、運用者が公的な中小企業支援機関や金融機関に出資を広く働きかけたところでございます。都としても、このファンドの意義にかんがみて、円滑な立ち上げに向け、各金融機関に必要な働きかけを行ったと聞いております。

〇佐藤委員
 都がファンドの立ち上げに当たり、円滑な立ち上げに向け、各金融機関に必要な働きかけを行ったということですが、結果として、新銀行が七千万円の投資をするに至っているわけです。このファンドの清算結果がもうすぐ出ると思いますので、結果の検証が必要だと思います。
 それでは引き続き、商工部が所管している中小企業事業化支援ファンドについて伺います。ファンドをつくった年と、そのファンド総額、投資総額、そして投資期間と回収期間、運用会社をお答えください。

〇河内商工部長
 中小企業事業化支援ファンドは、平成十八年に創設し、ファンド総額十二億四千万円、本年九月末時点での投資総額は約八・九億円、存続期間は平成二十六年十二月まで、運用者は公益財団法人東京都中小企業振興公社であります。

〇佐藤委員
 運用会社に支払った管理報酬は幾らになるのでしょうか。

〇河内商工部長
 管理報酬につきましては、ファンドの清算期間が終了するまでは確定しておりません。また、第三者への開示につきましては、法令、組合契約等により公表が制限されておるところでございます。

〇佐藤委員
 産業労働局が本委員会に提出した事業概要によれば、中小企業事業化支援ファンドの投資期間は、当初、平成十八年十二月から平成二十一年十二月まででありましたが、二年間延長したとの記載があり、さらには上場を志向しない非上場志向企業に投資すると書かれておりますが、収益を考えると非常に厳しいのではないかと思います。ある程度のリスクを負って支援をしようという姿勢は理解できますが、どうやって収益を得ることを想定しているのでしょうか。

〇河内商工部長
 中小企業事業化支援ファンドは、通常のファンドでは投資対象となりにくい株式公開を希望しない企業、いわゆる非上場志向企業のすぐれた事業化プロジェクトに対して、的確に資金を供給することを目的として創設したものでございます。株式を公開して売却することで得られるキャピタルゲインで収入の確保を図ることを目的としてはおりません。
 本ファンドによる投資対象企業につきましては、東京都中小企業振興公社が実施している経営技術支援を継続的に行い、着実な育成を図った結果、企業価値が高まると、投資期間終了後において、株式を投資対象企業等に売り渡す際に収益が得られる仕組みとなっております。

〇佐藤委員
 このファンドを清算した後、東京都の出資結果を、ファンドとその事業組合のそれぞれについて議会でご報告いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

〇河内商工部長
 ファンドの清算結果の公表は、各ファンドの組合契約において判断されます。なお、ファンドの関係法令では、清算結果の議会への報告は求められていないと認識しております。

〇佐藤委員
 報告事項ではありませんが、非常に大きな投資でもあるため、都の出資結果についてはぜひ積極的な情報公開に努めていただくようお願いいたします。
 商工部が所管しているもう一つの東京都地域中小企業応援ファンドについては、ファンドという文言が入ってはおりますが、投資とは若干意味合いが違う制度になっております。この制度についての説明をお願いします。

〇河内商工部長
 東京都地域中小企業応援ファンド事業は、都と独立行政法人中小企業基盤整備機構が二百億円の基金を造成し、その運用益である年間約三億円を活用いたしまして、都市課題の解決や地域資源の活用などの地域の活性化を目指す新たなビジネスを支援するものでございます。

〇佐藤委員
 それで伺いますが、融資ではなく補助の理由、そしてNPOだけでなく、企業に対しても補助をしている理由についてお答えください。

〇河内商工部長
 環境や少子高齢化、安全・安心の確保など、東京が抱えるさまざまな都市課題や、農林水産物や観光資源などの地域資源の活用は、地域の活性化につながっております。
 しかし、都市課題の解決などに関する新しいビジネスの開始は、金融機関から融資を受けながら事業展開を行うような通常の企業活動の前段階に当たる取り組みでありまして、行政が事業に対して助成を行い、資金面から支援する仕組みとしております。
 また、こうした取り組みの担い手として、NPOや中小企業は、ともにふさわしいことから、補助対象とすることといたしました。

〇佐藤委員
 二百億円の運用益である年間三億円の助成金を出しているとのことでありますが、過去、補助を受けた企業がホームページに出ておりましたので見てみましたところ、二回補助を受けている企業もあるようですが、応募に関しては制限はあるのでしょうか。補助を決める審査会がどのように実施をされているのか、お答えください。
〇河内商工部長 現在、これまでに助成を受けた者であっても、助成期間が既に終了しており、新たな事業内容となっている場合は、地域の活性化を目指すものとして申請を受け付けております。
 審査会につきましては、申請対象者としての要件等の事前審査、企画内容等を審査する書類審査、それからプレゼンテーションによる面接審査、最終的に助成を決定する総合審査について、学識経験者や公認会計士などの外部の有識者を交えて実施しております。

〇佐藤委員
 過去、補助を受けた企業数がホームページに公表されておりましたので、私も見てみましたが、助成限度額が八百万円ですから、年間三億円の運用益ということを考えると、残った運用益が出てくる場合もあるのではないかと思います。その扱いについても、今後チェックさせていただきたいと思います。
 今伺いました東京都地域中小企業応援ファンドは、投資をするファンドとは若干意味合いが違うものではありますが、ファンドという文言が入っておりましたので内容を確認させていただきました。助成をする以上、しっかりとした審査に努めていただくようお願いをいたします。
 金融部、商工部が管理しているファンドは、投資に関しては出資総額百四十六億円余りであり、ファンドや投資事業組合によって投資条件がさまざま異なっております。また、来年度の予算について、局から出された予算要望には、ベンチャー企業成長支援事業として、ベンチャーファンドを設立するために二十億円が計上されております。中小企業の支援は必要ですが、十分な情報開示が不可欠です。
 新たな投資契約のもとで都が投資をするわけですが、ファンドや投資事業組合等の情報公開に関しては、局として、都の投資収益の結果の数字を明らかにするといった最低限の横断的なルールをつくるべきなのではないかと考えますが、見解を伺います。

〇寺崎金融部長
 ファンドに関する情報公開につきましては、関係法令や組合契約等に従いまして、個別に対応してまいります。

〇佐藤委員
 先ほども申し上げましたように、長期間にわたる投資についてはチェックが難しく、ファンドの清算後に検証するしかありません。議会への報告義務はないにしても、総額で百四十六億円もの金額が投資されているわけですし、来年度の予算要望でも二十億円が計上されているわけですから、やはり都の投資結果がどうだったのか、積極的に公開する努力が必要なのではないでしょうか。
 次に、新銀行のファンド投資について伺います。
 先ほどから金融部、商工部に伺ってきましたように、都は運用会社にファンドの運用を任せており、新銀行も同じく運用会社にファンドの運用を任せているわけです。つまり、都がわざわざ新銀行を経由しなくてもファンド投資は可能であって、あえて新銀行がファンド投資を行う意義があるのか疑問です。
 そこで伺いますが、現在の新銀行東京が投資しているファンドについて、ファンドをつくった年と、そのファンド総額と投資総額、そして投資期間と回収期間、運用会社についてお答えください。

〇斎藤金融監理部長
 新銀行東京は経営の一環としてファンド投資を行っているわけでございますが、その個別の内容につきましては個別案件に当たりますため、銀行は明らかにしておりません。
 なお、ファンドへの出資額は、組合出資金として、その都度、決算書に記載されておりまして、平成二十三年三月末の残高は三十六億七千二百万円となっております。

〇佐藤委員
 ただいまのご答弁によると、平成二十三年三月末の投資残高が三十六億七千万円ということでありますが、過去の資料を見てまいりますと、平成十九年十二月時点では五十三億七千万円という金額が出資をされていたかと思います。つまり、投資をしたファンドが清算をした事例も幾つもあるんだろうと思うわけです。
 先ほど来から、金融部、商工部の投資したファンドについて伺ってきましたが、少なくとも都が投資をしたファンドの内容については情報を公開しているわけです。新銀行が投資しているファンドについては、平成二十年の予算特別委員会の際には、ファンドの一覧と投資金額も資料として出てきたわけでございますが、そのときと比較をして情報公開が後退していることには納得ができません。
 また、平成二十年の予算特別委員会で、当時の佐藤広局長は、ファンドによりさまざまでありますけれども、三年から五年程度の運用期間のものが多く、その後、必要に応じて延長できる契約になっていると聞いておりますと答弁しております。そのとき資料要求した資料に、投資をしているファンドの一覧があったわけですが、もう運用期間が終わっているものも幾つもあるのではないかと思うわけです。
 そこで伺いますが、過去清算したファンドについて、新銀行の投資結果の情報開示を行うべきではないかと考えますが、見解を伺います。

〇斎藤金融監理部長
 どのようなファンドに出資するか、これは新銀行東京の経営戦略に属することと考えております。個別のファンドの収益につきましても、個別案件に当たりますため、新銀行東京は明らかにしないとしております。

〇佐藤委員
 情報は開示できないとのお答えではありますが、四百億円の追加出資の際示した再建案では、ファンド投資が大きな割合を占めていたわけでありますし、我々都議会民主党は、組合出資金は元本保証でないことから、大きく毀損する可能性があることも指摘をしてまいりました。投資中のものは収益の開示ができないとしても、組合出資金の出資内容について検証するためにも、清算したファンドや投資事業組合について、議会に適切な資料を出すべきではないでしょうか。
 今後、再建計画後の経営計画が出てくるわけでありますが、現在投資をしているものと、過去清算したファンド投資についての情報開示を進めていただくとともに、経営の中でのファンド投資割合について慎重に検討いただくよう、都として新銀行に指導いただくことをお願いいたしまして、私の質疑を終わります。
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